お蕎麦に欠かせないもの、おつゆ。当店のおつゆは父が修行先で学んだ製法を踏襲しています。
本枯れ節・宗田節・鯖節でとった出汁と醤油・みりん・三温糖でとったかえしを合わせおつゆに仕立てます。
今年の夏休みは、そのお汁に欠かせない「かつおぶし・本枯れ節」の産地 鹿児島・枕崎にて
かつお節工場見学・お出汁の教室に参加してきました。
朝早くの作業見学のため前日入り。指宿に宿泊して砂蒸し風呂も体験しました。
ほんのり暖かく、また湿った砂の重さがなんとも心地よかったです。
「指宿=イーブイ好き」の語呂合わせからイーブイ推しなんですね。
娘たちの影響で親もポケモン好き。若女将はポケモンGOやっているので私より詳しいです笑

鰹節の産地別シェアは指宿が2位で26% 枕崎が1位48%と鹿児島だけで全体の約3/4の生産量。
翌朝7:30。到着し車を降りると、ほんのり鰹節の燻す香りが街に漂っていました。
工場見学に伺うとすでに作業は始まっており、昨晩から解凍されたかつおが卓上に並び頭、内臓を取り除き鰹節の形にカットされていきます。



カゴに並べられ、茹でた後、燻製と乾燥を同時に行う「燻乾(くんかん)」作業に移ります。
地下で薪が燃える5階層の部屋。初めは一番燻乾の強い1階部分に置かれ、3週間かけて徐々に上の階へ。
荒節の完成です。


ヤスリ付きのベルトで黒く炭化している部分を削り取りますが、一部分だけ残すのはその状態を見て節の良し悪しを判断するため。

この後カビつけと天日干しを繰り返し、カビが脂分を旨味に変えていき本枯れ節の完成です。
問屋さんでもさらに熟成を経て二年ものの本枯れ節を当店では使用しています。
見学の後、お出汁についてさらに理解を深めるべく実際に出汁とりなども勉強させていただきました。
水の大切さも改めて感じました。
「こういうものだ」
とやってきた仕事が、言語化され知識として入ってくるのがとても楽しかったです。

台風の直撃を受けることの多い海辺はゲートボールなどできる広場になっており、住宅地と高波の緩衝地帯となっていました。
街の空気感・雰囲気 行ってみないとわからないことが沢山あります。
とても有意義な旅となりました。説明してくださったかつ市の中原さん・スタッフの皆様・工場の皆様、ありがとうございました!
